ご覧いただきありがとうございます。
前々回(第1回目)はウッドレジンとはなにか、自分なりにまとめてみました。
前回(第2回目)はウッドレジンのブロックを作製するところまでまとめました。
今回はウッドレジンキーキャップの作製で、ブロックからキーキャップを切り出し、削り出して完成するまでをまとめていきます。
1‐0.準備物
- ノコギリあるいは切り出せるリューターなど
- やすり(僕は水研ぎの400,600,1000,1500,2000番)
- コンパウンド(粗目、中目、鏡面用)
- 市販のレジンの型・あるいはキーキャップの軸
- 一応、僕のBOOTHで軸だけ扱っていますので型までは・・・というかたはよければ。
- レジン
1‐1. ノコギリ・リューターなどの取り扱いについて注意
異種混合物を取り扱います。 木材はかなり硬く、レジンは柔らかいため切り出したり削り出したりする際に刃の通りが一定ではありません。
力の入れ具合が変動するため、かなり危ないです。僕は何度も手を削りました。よって、ここまで書いていてなんですがウッドレジンはあまりお勧めしません…
それでも、という方はしっかり手袋や危険性に注意した上で作業を行ってください
2‐0.ブロック→キーキャップのサイズへ切り出し
大きなブロックから、1Uサイズや1.5Uサイズより少し大きく切り出します。
2‐1.切り出し
使いたいところをノコギリあるいはリューターで切り出します。出したい模様を意識して、切り出す位置を決定しました。 このときは1Uと1.5Uを作ってますね。
好評だったウッドレジンの削りの工程を少しご紹介(1/◯)
— ジョン・マイヤー・キーキャップ (@kiriman_works) 2023年8月12日
木とレジンを組み合わせたブロックを、
キーキャップの大きさ程度に切り出します#自作キーキャップ#キーボード#レジン#ウッドレジン pic.twitter.com/bBExe0YS7V
ブロックを作る際に、木材を少し高さ方向で高く切ってあります。出っ張ている木材をこれまた切り落としましょう。
木が出っ張っているので、
— ジョン・マイヤー・キーキャップ (@kiriman_works) 2023年8月12日
のこぎりで切り落とします
これでようやくブロック状になります pic.twitter.com/IKt4e69JIR
3‐0.キーキャップへと成形
ブロックをキーキャップの形へ加工していきます。ここはひたすら削り出しです。
3‐1.概形を削り出し
四角いので、お手本となるキーキャップと見比べながら削り出していきます。
(ちゃんと寸法測って、下書き書いてやってもいいと思います)
ウッドレジンの削り出し(2/n)
— ジョン・マイヤー・キーキャップ (@kiriman_works) 2023年8月13日
ひたすらヤスリます
お手本となるキーキャップと見比べながら形を作っていきます
動画はタイムラプスで30倍速です
で、削りに削ってキーキャップの形になりました。と#キーキャップ#レジン#キーボード https://t.co/7ackPARbqu pic.twitter.com/BSzzVyET1f
このときに、木は硬いので力が入る。レジンは柔らかいので、力は抜く。
これを1辺でやると 力:強→弱→強 みたいに変化していきます。ちょうどこの境目で例えば削りすぎたり(木材→レジン)、引っかかってキーキャップが飛んできたり(レジン→木材)します。
僕はお手製の簡易作業ブースでやっているのですが、何度も助けられました。ものすごいスピードでキーキャップが飛んできますよ!!
3‐2.キャップの形にする
台形のブロックだと、キャップとしてはまりません。そこでドリルを使って、ブロックの内部をくりぬいていきます。
ウッドレジンの削り出し(3/n)
— ジョン・マイヤー・キーキャップ (@kiriman_works) 2023年8月17日
大体の外形ができたところで、
中をくり抜いてスイッチがハマる部分を作ります
ドリルで彫り、ヤスリで内面を整えます
さらに、土台側を整えます(三枚目、四枚目)#キーボード#キーキャップ#レジン https://t.co/N6teu6hygn pic.twitter.com/mQnHBL1lfz
この時も素材間の境目でドリルが暴れてえらいこっちゃになります。気を付けてください。
で、土台部も削ってきれいにしておきます。(上の3,4枚目)
最後に整えるようにしたのは削る面積が多いと研磨で整えるのが大変だからです。概形を作ってからは先に内部を削って外周を薄くしたうえで、整えると比較的少ない労力でできます。
ここまでくると、木も薄くなり内部を光がとおるようになるので先ほどよりも透明感が増して模様がきれいに見えてきます。
すると、中まで光が透るので
— ジョン・マイヤー・キーキャップ (@kiriman_works) 2023年8月17日
複雑な木とレジンの模様が見えるようになります
(一枚目)
既存のキーキャップとの比較(二から四枚目) pic.twitter.com/K4alU88IKF
3‐3.研磨
あぁ、大変な研磨です。 本当にこの工程は大変です。でも、磨き終わってきれいになった姿を見るのは本当に気持ちがよいものです。
面がきちんと出ていて、角もぴちっとしたラインになっているのは見ていて気持ちがよいです。
ここまで行くのに、八段階の研磨を行うわけです。
ウッドレジンのキーキャップ化(4/n)
— ジョン・マイヤー・キーキャップ (@kiriman_works) 2023年8月18日
ヤスリで面を磨きます
400(動画)-600-1000-1500-2000
コンパウンド 粗目 細目 鏡面
の八段階
面が出ると途端に印象変わる😳#レジン#キーキャップ#キーボード https://t.co/XxnuZfbd0F pic.twitter.com/qUFeXSQI40
4‐0.仕上げ
形ができたので、あとは軸をつけてオイルフィニッシュです。
軸は別に市販の型を用いて作製します。
で、それをまずは回転方向と前後左右の水平を確認した上で、UVレジンで仮固定する。
その後、2液性レジンを内部に薄く敷く。これにより内部の透明度と固定強度が上がります。
最後に、蜜蝋で木部をしっかりとコートしてあげれば深いツヤが出ます。
ウッドレジンのキーキャップ化(5/5)
— ジョン・マイヤー・キーキャップ (@kiriman_works) 2023年8月19日
軸を仮固定(一枚目)→2液性高硬度のレジンでコーティングと固定(二枚目)
強度と透明度が上がります
木部をオイルフィニッシュして完成!
オイルで磨くことで木部に深い色とツヤが出ます(三枚目 未 四枚目 完)#キーボード#レジン#キーキャップ https://t.co/f5YYAFqtiD pic.twitter.com/QzmwvGRQez
完成!! きれいに仕上がりました
おわりに
ご覧いただきありがとうございました。
木を切り、ウッドレジンブロックを作り、成形し、軸をつけて研磨と工程が多いですが自分的には大満足の出来上がりです。
頑張って作ったウッドレジンキーキャップはBOOTHに出展しています。
(20240519執筆時 残り1点)
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それではまた見ていただけると嬉しいです。