きりまん工房ーキーボードの自作キーキャップ製作

レジンや木材、漆などいろいろな素材でキーキャップ作ってます

木とレジンの美ーウッドレジンキーキャップの作製3(完成)

ご覧いただきありがとうございます。

前々回(第1回目)はウッドレジンとはなにか、自分なりにまとめてみました。

前回(第2回目)はウッドレジンのブロックを作製するところまでまとめました。

 

kirimanworks.hatenablog.com

 

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今回はウッドレジンキーキャップの作製で、ブロックからキーキャップを切り出し、削り出して完成するまでをまとめていきます。

1‐0.準備物

  • ノコギリあるいは切り出せるリューターなど
  • やすり(僕は水研ぎの400,600,1000,1500,2000番)
  • コンパウンド(粗目、中目、鏡面用)
  • 市販のレジンの型・あるいはキーキャップの軸
    • 一応、僕のBOOTHで軸だけ扱っていますので型までは・・・というかたはよければ。

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  • レジン
1‐1. ノコギリ・リューターなどの取り扱いについて注意

異種混合物を取り扱います。 木材はかなり硬く、レジンは柔らかいため切り出したり削り出したりする際に刃の通りが一定ではありません。

力の入れ具合が変動するため、かなり危ないです。僕は何度も手を削りました。よって、ここまで書いていてなんですがウッドレジンはあまりお勧めしません…

それでも、という方はしっかり手袋や危険性に注意した上で作業を行ってください

 

2‐0.ブロック→キーキャップのサイズへ切り出し

大きなブロックから、1Uサイズや1.5Uサイズより少し大きく切り出します。

 

2‐1.切り出し

使いたいところをノコギリあるいはリューターで切り出します。出したい模様を意識して、切り出す位置を決定しました。 このときは1Uと1.5Uを作ってますね。

 

ブロックを作る際に、木材を少し高さ方向で高く切ってあります。出っ張ている木材をこれまた切り落としましょう。

 

3‐0.キーキャップへと成形

ブロックをキーキャップの形へ加工していきます。ここはひたすら削り出しです。

 

3‐1.概形を削り出し

四角いので、お手本となるキーキャップと見比べながら削り出していきます。

(ちゃんと寸法測って、下書き書いてやってもいいと思います)

 

このときに、木は硬いので力が入る。レジンは柔らかいので、力は抜く。

これを1辺でやると 力:強→弱→強 みたいに変化していきます。ちょうどこの境目で例えば削りすぎたり(木材→レジン)、引っかかってキーキャップが飛んできたり(レジン→木材)します。

僕はお手製の簡易作業ブースでやっているのですが、何度も助けられました。ものすごいスピードでキーキャップが飛んできますよ!!

 

3‐2.キャップの形にする

台形のブロックだと、キャップとしてはまりません。そこでドリルを使って、ブロックの内部をくりぬいていきます。

 

この時も素材間の境目でドリルが暴れてえらいこっちゃになります。気を付けてください。

 

で、土台部も削ってきれいにしておきます。(上の3,4枚目)

最後に整えるようにしたのは削る面積が多いと研磨で整えるのが大変だからです。概形を作ってからは先に内部を削って外周を薄くしたうえで、整えると比較的少ない労力でできます。

 

ここまでくると、木も薄くなり内部を光がとおるようになるので先ほどよりも透明感が増して模様がきれいに見えてきます。

 

 

3‐3.研磨

あぁ、大変な研磨です。 本当にこの工程は大変です。でも、磨き終わってきれいになった姿を見るのは本当に気持ちがよいものです。

 

面がきちんと出ていて、角もぴちっとしたラインになっているのは見ていて気持ちがよいです。



ここまで行くのに、八段階の研磨を行うわけです。

 

4‐0.仕上げ

形ができたので、あとは軸をつけてオイルフィニッシュです。

 

軸は別に市販の型を用いて作製します。

で、それをまずは回転方向と前後左右の水平を確認した上で、UVレジンで仮固定する。

その後、2液性レジンを内部に薄く敷く。これにより内部の透明度と固定強度が上がります。

 

最後に、蜜蝋で木部をしっかりとコートしてあげれば深いツヤが出ます。

 

 

 

完成!! きれいに仕上がりました

 

おわりに

ご覧いただきありがとうございました。

木を切り、ウッドレジンブロックを作り、成形し、軸をつけて研磨と工程が多いですが自分的には大満足の出来上がりです。

 

頑張って作ったウッドレジンキーキャップはBOOTHに出展しています。

(20240519執筆時 残り1点)

 

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