きりまん工房ーキーボードの自作キーキャップ製作

レジンや木材、漆などいろいろな素材でキーキャップ作ってます

モノアイキーキャップのこだわり デザイン、製作編

ご覧いただき、ありがとうございます。

モノアイキーキャップをスカルピーで原型づくり、多色レジンにて製作した過程をご紹介します。

 

なお、スカルピーでの細かい作成過程についてはほかの記事をご覧ください

kirimanworks.hatenablog.com

kirimanworks.hatenablog.com

 

今回はモノアイキーキャップの製作過程でこだわった点についてご紹介します。

 

1.0 デザインのこだわり

1.1 モノアイにするにあたり

まず、モノアイを作るにあたり考えました。自分はモノアイがすきだけど、ほかの人はどうだろう?案外好きな方多いんじゃないかと。

 

Xで投票を行った結果は、好きな方93.3%でした!

 

で、好きな方が多いのはわかりました。

 

ただ自分の中で、モノアイ=ザ〇 が思いつきます。それをマネするわけにはいきませんし、あくまで自分も自分がデザインの概念として好きなモノアイを表現するように心がけました。

 

1.2 モノアイのデザイン

最初にモノアイを丸くくりっとしたお目目で書いてみました。

しかし、なにか物足りない!モノアイにあるかっこよさが見られない!

 

そこで、斜めに切ってみたりすることであの鋭いまなざしになるのではと思い、

いくつか案を出してみました。

 

上下で切ってみたり、シンプルな中にかっこよさをと思って段差をつけてみたりとした結果。

 

なんかしっくりこなくて、一晩寝かせた結果

最終的に右下のデザイン案ができました。

 

1.3 デザインの中での工夫

  1. モノアイはクリアさを強調できる構造とする
  2. 全体的に装甲感を出したい

 

1.については製作時の工夫で再現しました。

 

2.については段差や溝、リベットのような点を追加することで表現しました。

 

2.0 製作時のこだわり

2.1 スカルピーのざらざらとレンズのクリアさ

スカルピーは粘土ですので、いくらきれいにしてもざらざらは残ります。そこで、レンズには別に用意したレジンを用いることとしました。

 

レンズをはめ込むまでが大変だった💦

 

全体的に高低差のある構造なので、まずは低い面から製作して盛っていくようにしました。

ただ、レンズ部分は〇の精度が悪いとレンズとかみ合いませんのでそこは調整が必要です。

土台にレンズはめ込み部分を作りました。

 

 

続いて、レンズはめ込み部はぶった切って、盛りました。

 

で、さらに直線を調整、盛っていって

 

概形ができたらレンズに使用するレジンを削って形を整えていきます。

 

かなりの試行錯誤の結果、押し込み時に摩擦を感じるくらいぴったりにできました。

 

で、これを型取りする前に一部レジンでコートすることで外装部分にもツヤとざらざらした部分を作りました。

 

 

実はこの加工、思いつきでして。

シリコン型を取る前にケースへスカルピーの原型をレジンでつけるのですが、たまたま余ったレジンを一部塗りつけてしまい。よく見るとつやが出てよい感じだったので、外装の一部だけならアクセントになってよいかと思って塗りました。

 

2.2 多色レジン成形

色分けは主に3か所を考えていました。

  1. レンズ
  2. 外装
  3. それ以外の骨格、土台

さて、多色レジンは苦手とするところです。

使用しているレジンは気泡抜けがよく、透明度の高い作品を作るのには向いているのですが、

硬化が遅くて細かなところに留めておくことが難しいのです。

 

まずは瞬時に固まるUVレジンで試してみました。

 

 

思ったような色分けはできそうです。

 

ここで、自分の持っているレジンで粘度の高い

「フローレスレジン 海レジン用」をレンズや外装に使うことにしました。

 

こちらは気泡抜けがよい割に硬化が比較的早い(1時間―2時間くらいで水あめ状になる)ため、多色レジンでの注型も可能でした。

 

同じくコーティング用なども持っていますが、そちらは同じ粘度になるまで半日以上かかりますのであまり向いていない印象です。

 

2.3 レンズの仕掛け

さて、下の写真お分かりいただけるでしょうか。

 

実はレンズ部分が光を透過しているのです!! (えっへん!

 

なんだーそんなこと、と思わないでくださいね。 不透明なレジンを型に流しいれるのに透明な個所をどうやって確保するのか、あなたならどうしますか。

 

僕はむちゃくちゃ悩んだ結果、下の図のようにしました。

レンズの裏面に、別途透明レジンの棒を用意しておき、それを張り付けています。そうすることで色付きのレジンを流しいれてもレンズの後ろはクリアなままです。

 

ただ、ここに難しい点が一つ!

この棒が後ではめ込む型に干渉しないようにする必要があります。

レンズ部分のレジンは毎回同じだけ入れ込めるわけではありません。(厳密には量を合わせておく必要がありますが、その時の硬化の具合などで量を調整して入れているので揃えられません。)

ということで、レジンの棒は逐一クリアランスの調整のため、削っては軸受け側の型をはめてフィッティングを見ました。

 

この過程、結構大変でした…💦

 

でも、完成した作品では予想通りにキーボードのバックライトを透過してくれました。

 

2.4 カラーバリエーション

キラキラと鉄感も出るマイカパウダーをふんだんに使って、かっこいいと思えるような色味を調合しました。

ベースにシルバーを入れて、そこに各色のマイカパウダーを混ぜていくようにしました。

 

そして、完成したのがこちら!

 

 

いや、かっこいい!!笑

 

ということで、完成です。

 

おわりに

ご覧いただきありがとうございました。

新しい仕掛けによって製作時の手間がちょっとかかりましたが、その分楽しいギミックをお届けできたのではないかなと思っています。

 

頑張って作ったモノアイキーキャップはBOOTHに出展しています。

よければご覧ください。

 

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